▼ちょ、ちょっと待ってね~
Ordnance QF 75 mm
6ポンド砲の砲架を流用した75mm砲。
6ポンド砲は高貫通力で名を馳せ、米軍でもM1対戦車野砲としてライセンス生産されたほどである。だが、当初はHE弾が用意されていないという欠点もあった。もっとも、57mmという小口径ではHE弾としての効果も限定的だと言わざるを得ない。
一方で、M3中戦車やM4中戦車で使用されていた75mm砲は貫通力こそ6ポンド砲に少々劣るものの、AP弾とHE弾の両方が使用可能で、75mmという大口径ゆえにHE弾の効果も高かった。ちなみにM4戦車の後期型で採用された76.2mm砲はHE弾の効果が75mm砲に劣っていた。
そんな万能砲である75mm砲に英軍はとても羨ましく思ったようで損傷したM4戦車の防盾を上下逆にしてまでも強引に取り付けた「チャーチルNA75」という派生型が存在するほどである。

6ポンド砲の砲架を流用しているので6ポンド砲が搭載可能な車両であれば、本砲は搭載可能であった。
米軍の75mm砲と弾薬を共有できる本砲は6ポンド砲を更新する形で、幅広く使用された。